長年にわたって海と向き合い、
多彩な形にして伝えることで、
やまひらのバトンをつないで
きました。
株式会社やまひらの歴史は、明治23(1890)年に平野キヨが柳川の沖ノ端で鮮魚店「平野商店」を開業したことから幕を開けます。当時、女性が社会進出することは難しい時代でした。しかし、もともとお酒が好きで、人と接することが上手だったキヨは、夜明けになると漁師さんたちの安全と大漁を願ってお茶と称したお酒を振る舞い、お店はいつしか「夜明茶屋」と呼ばれるようになりました。
一方、沖ノ端は昔から「宝の海」と呼ばれる有明海有数の水揚港であり、当社は鮮魚店から網元へと商売を広げました。また、近くに魚市場があり、確かな目利きで海産物を競り落として、市内外へ。有明海産のタイラギを東京の築地市場に直接出荷し、取扱量が全国で5本の指に入ることもありました。競りはスピード勝負のため、どの会社にも呼びやすい通称があります。当社は平野商店の「平」に商売によって家が発展しその絶頂をきわめたいと「山」をつけた「やまひら」を名乗り、それが社名になりました。